四万十川の沈下橋
−日本最後の清流・四万十川に架かる沈下橋−
- 日本最後の清流と言われる四万十川(渡川水系)は、柿田川(狩野川水系)や長良川(木曽川水系)と共に
日本三大清流の一つに数えられる高知県の中西部〜西部を流れる全長196kmの四国最長の一級河川です。
- 四万十川は、高知県高岡郡津野町の不入山(いらずやま)を源流とし、
高知県の中西部および西部を蛇行しながら四万十市で太平洋に注ぎ込みます。
また四万十川本流に注ぎ込む支流河川も多く、主な河川だけでも梼原川、四万川、北川川、力石川、島の川川、
日野地川、勝賀野川、仁井田川、払川、若井川、井細川などがあり、四万十川本流・支流に架かる沈下橋の数も47橋存在します。
- このページでは、四万十川本流の上流域および中流域に架かる沈下橋13橋(高樋沈下橋、久万秋沈下橋、長野沈下橋、一斗俵沈下橋、清水沈下橋、若井沈下橋、向弘瀬沈下橋、上宮沈下橋、上岡沈下橋、里川沈下橋、茅吹手沈下橋、第一三島沈下橋、第二三島沈下橋)の写真を掲載しています。
- 高樋沈下橋は、四万十川本流の最上流に架かる沈下橋で、通称「大股の沈下橋」とも呼ばれている。
この場所には、元々頭首工(堰)が築かれていたが、下流に構築された新堰の影響を受けた板橋の浮き対策として、旧堰堤の上に造られた。
- 平成21年2月、中土佐町大野見地区の四万十川上流区域が国の重要文化的景観に選定(四万十川流域の文化的景観−上流域の農山村と流通・往来−)された際に、高樋沈下橋は景観要素の一つとして構成されている。沈下橋周辺は景観も良く、時折観光客も訪れている。
ただ難点は、県道19号線を大野見大股方面から高樋沈下橋へ向かう途中の約300m程の区間の道幅が狭く(2018年現在)、対向車に出会うとすれ違いが結構大変な事である。
- 【場所】高知県高岡郡中土佐町大野見大股高樋 【架橋】昭和40年 【橋長】32.0m 【幅員】1.5m
- 久万秋沈下橋は、四万十川本流第2番目の沈下橋で、周辺は鮎釣りポイントとしても有名である。
四万十川上流の沈下橋の中では、アクセス道路が整備されている方である。
沈下橋の近くには、土佐の名水40選にも選ばれた湧水「名水・久万秋の湧き水」があり、垂れ流し状態(2018年11月現在)なので空きペットボトルを持参していると役立つかも。
- 平成21年2月、中土佐町大野見地区の島ノ川国有林区域が国の重要文化的景観に選定(四万十川流域の文化的景観−上流域の農山村と流通・往来−)された際に、久万秋沈下橋は景観要素の一つとして構成されている。
- 【場所】高知県高岡郡中土佐町大野見奈路 【架橋】昭和39年 【橋長】49.0m 【幅員】3.0m
- 長野沈下橋は、四万十川本流第3番目の沈下橋で、右岸は槇野々集落、左岸は長野集落である。
- 沈下橋周辺には、四万十川上流域のキャンプ場として有名な「天満宮前キャンプ場」や、鮎釣りポイントも多い。
- この長野沈下橋も、平成21年2月中土佐町大野見地区の島ノ川国有林区域が国の重要文化的景観に選定(四万十川流域の文化的景観−上流域の農山村と流通・往来−)された際に、景観要素の一つとして構成されている。
- 【場所】高知県高岡郡中土佐町大野見槙野々 【架橋】昭和39年 【橋長】56.0m 【幅員】3.0m
- 一斗俵沈下橋は、四万十川上流域の現存する沈下橋の中では最古の橋で、現在は通行不可になっている。
新緑の季節には丸太鯉のぼり、夏には子供達の水遊びの場所として活用されている。
案内板に拠ると、沈下橋の架かる川の中央部分は岩盤が深く、中央に橋脚のない工法を取り入れているそうです。
- 一斗俵沈下橋は、平成12年12月に国の登録有形文化財として認定されており、平成21年2月四万十町の高南台地区域が
『四万十川の清流を利用して拓かれた田園の景観地』として国の重要文化的景観に選定された際に、
景観要素の一つとして構成されている。
- 一斗俵沈下橋を中心とした四万十川一帯は、四季折々の美しい情景を表し、写真スポットとしても魅力的な場所である。
- 【場所】高知県高岡郡四万十町一斗俵 【架橋】昭和10年 【橋長】60.6m 【幅員】2.5m
- 清水沈下橋は、別名で「米奥沈下橋」、「清水大橋」、「清水ヶ瀬沈下橋」などとも呼ばれ、四万十川上流域では最も長い沈下橋である。
川面から比較的高い橋で滅多に水没することはない。鮎の友釣りの好漁場で、シーズンには釣りファンが訪れている。
- 清水沈下橋は、平成21年2月四万十町の高南台地区域が『四万十川の清流を利用して拓かれた田園の景観地』として国の重要文化的景観に選定された際に、景観要素の一つとして構成されている。
- 【場所】高知県高岡郡四万十町米奥 【架橋】昭和40年 【橋長】102.1m 【幅員】2.8m
- 若井沈下橋は、国道56号線から国道381号線に入り、窪川の街中を通り抜け旧大正町方面に車で約5分程の場所にある。
100mほど上流には「若井大橋」という立派な橋があり、町の道路台帳からも外れ、生活道路としての役割は既に終えている
。しかも、筆者が訪れた2015年8月には写真のように、四万十川の洪水で沈下橋の中央部分が破壊されていて、
完全に通行不可な状態だった。
- ※その後2019年5月12日に訪れた際には、橋は修復されていました。
- 【場所】高知県高岡郡四万十町若井 【架橋】昭和33年 【橋長】85.0m 【幅員】2.5m
- 向弘瀬沈下橋は、家地川ダムの下流にある沈下橋で、
国道381号線広瀬トンネル西側出口を町道に入り約2km程の場所にある。
- この沈下橋辺りの四万十川は、山地の間を大きくS(エス)字を連ねたような流れになっている。
- 向弘瀬沈下橋は、平成21年2月四万十町の四万十川中流区域が『流通の大動脈であった四万十川とそれを支え活用してきた川沿い集落の景観地』として国の重要文化的景観に選定された際に、景観要素の一つとして構成されている。
- 【場所】高知県高岡郡四万十町弘瀬
- 【架橋】昭和38年
- 【橋長】62.1m
- 【幅員】2.5m
- 上宮沈下橋は、国道381号線広瀬トンネルから下流へ1.8km程の地点にあり、大正北ノ川集落(右岸)と上宮集落(左岸)を結ぶ沈下橋である。橋脚が多く、橋脚間も短く感じられる橋である。
- 上宮沈下橋は、平成21年2月四万十町の四万十川中流区域が『流通の大動脈であった四万十川とそれを支え活用してきた川沿い集落の景観地』として国の重要文化的景観に選定された際に、景観要素の一つとして構成されている。
- 【場所】高知県高岡郡四万十町上宮 【架橋】昭和32年 【橋長】85.1m 【幅員】2.9m
- 正式名称は向山(むかいやま)橋であるが、地元では上岡沈下橋とも呼ばれ、四万十川両岸の上岡集落本村と向山とを結ぶ沈下橋である。国道381号線の直ぐ側にあり、旧西土佐村の屋内大橋(通称:口屋内沈下橋)を基に設計されたそうです。
- 上岡沈下橋は、平成21年2月四万十町の四万十川中流区域が『流通の大動脈であった四万十川とそれを支え活用してきた川沿い集落の景観地』として国の重要文化的景観に選定された際に、景観要素の一つとして構成されている。
- 【場所】高知県高岡郡四万十町上岡 【架橋】昭和38年 【橋長】60.0m 【幅員】3.7m
- 里川沈下橋は、昭和29年架橋と四万十川本流に架かる沈下橋の中では古い方である。直ぐ上流に抜水橋ができ、当沈下橋は現在2輪車までの通行となっている。
- 里川沈下橋周辺は岩が多く洪水時には激流となり、建設当初洪水で橋脚を度々流失し、
中央部の橋脚を1本空け橋脚の幅が不均等な独特の形態になっている。
- 里川沈下橋は、平成21年2月四万十町の四万十川中流区域が『流通の大動脈であった四万十川とそれを支え活用してきた川沿い集落の景観地』として国の重要文化的景観に選定された際に、景観要素の一つとして構成されている。
- 【場所】高知県高岡郡四万十町浦越
- 【架橋】昭和29年
- 【橋長】84.0m
- 【幅員】3.0m
- 茅吹手沈下橋の正式名称は
新谷橋(しんたにばし)。国道381号線津賀トンネルの少し手前の案内看板が目印。平成9年にJRのフルムーンポスターに利用され、俳優の加山雄三夫婦がロケに訪れた事で、観光地としても人気の沈下橋だそうです。
- 急流や岩場が多い四万十川中流域であるが、この茅吹手沈下橋付近は、
流れが穏やかで河原が形成され夏にはキャンプも。
- 茅吹手沈下橋は、平成21年2月四万十町の四万十川中流区域が『流通の大動脈であった四万十川とそれを支え活用してきた川沿い集落の景観地』として国の重要文化的景観に選定された際に、景観要素の一つとして構成されている。
- 【場所】高知県高岡郡四万十町津賀
- 【架橋】昭和45年
- 【橋長】84.0m
- 【幅員】3.0m
- 第一三島沈下橋は、国道381号線の通る右岸から、
四万十川最大の中洲である三島に架かる橋で、直ぐ側を並行してJR予土線が走っている。
- 第一三島沈下橋は、平成21年2月四万十町の四万十川中流区域が『流通の大動脈であった四万十川とそれを支え活用してきた川沿い集落の景観地』として国の重要文化的景観に選定された際に、景観要素の一つとして構成されている。
- 【場所】高知県高岡郡四万十町昭和
- 【架橋】昭和41年
- 【橋長】77.0m
- 【幅員】3.3m
- 第二三島沈下橋は、四万十川最大の中洲である三島と東側・轟集落との間に架かる沈下橋であり、
国道381号線経由の場合は、第一三島橋を渡った次に現れる橋である。
- 第二三島沈下橋は、平成21年2月四万十町の四万十川中流区域が『流通の大動脈であった四万十川とそれを支え活用してきた川沿い集落の景観地』として国の重要文化的景観に選定された際に、景観要素の一つとして構成されている。
- 【場所】高知県高岡郡四万十町昭和
- 【架橋】昭和42年
- 【橋長】55.0m
- 【幅員】3.3m
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