株式会社ユーキソフト

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• 当ページでは、代表的な常緑針葉樹の杉（スギ）と檜（ヒノキ）の特徴について、 高知県中西部で撮影したオリジナル写真に基づいて簡単に説明しています。 特にスギやヒノキの樹皮、花（雄花・雌花・球果）、年輪などに関しては、 両者の相違点を写真で分かり易く比較しています。
• スギ（杉）は日本原産の常緑針葉樹で、ヒノキ（檜、桧）についても日本のヒノキ（Chamaecyparis obtusa）は日本固有種だそうです。
• ●スギとヒノキについて
• ●スギ林・ヒノキ林
• ●スギとヒノキの枝葉（スギの枝葉・ヒノキの枝葉）
• ●スギとヒノキの樹皮（スギの樹皮・ヒノキの樹皮）
• ●スギやヒノキの花・実
• 　・スギの雄花
• 　・スギの雌花・球果
• 　・ヒノキの雄花
• 　・ヒノキの雌花・球果
• ●スギとヒノキの幼木
• ●スギとヒノキの年輪
• ●スギの変色現象

• スギ（杉）はヒノキ（桧）に較べ成長が早く、生育条件にも拠るが約50年で丸太径30cmに達するようです。 それに較べ、ヒノキの方は年輪の幅が細かく目が詰まっている事からも分かるように、生育に時間が掛かり 同径に達するのに80年以上を要することが多いそうです。
• 樹高はスギ・ヒノキ共に20〜30mに成長し、中には50mに達する樹木も存在しています。
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• 天高く成長したスギ（杉）の成木【10月撮影】
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• 枝が良く伸びたヒノキ（桧）の成木【5月撮影】

• 戦後、日本の自然環境に適したスギ（杉）やヒノキ（桧、檜）の造林事業が全国的に行われましたが、 ここ高知県でも県行造林事業が盛んに行われました。筆者も高校生の頃に、 高知県による県行造林事業でスギ苗やヒノキ苗の植林に参加した経験があります。
• 林野庁によると、日本の人工林面積の中でスギ林・ヒノキ林が占める割合は約70%にもなるそうです。（林野庁ＨＰより引用）
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• スギ林（人工林）の事例【8月撮影】
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• ヒノキ林（人工林）の事例【9月撮影】

• スギの葉は先が針状に尖り、基部は枝に密着します。枝全体の外観は、上向きの針を沢山並べた状態になります。 ヒノキの葉は鱗片状で枝に密着し、枝全体の外観は扁平状になります。ヒノキの葉（裏面）の気孔帯はＹ字状になっています。
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• スギの枝全体の外観は、上向きの針を沢山並べた状態【2月撮影】
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• 下から見上げたスギの枝葉【2月撮影】
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• スギの枝葉の拡大写真【2月撮影】
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• スギの枝葉が伸びる様子【3月撮影】
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• ヒノキの枝が伸びた状態【5月撮影】
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• 伸びたヒノキの枝と葉【2月撮影】
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• ヒノキの葉（裏）。気孔帯はY字形。【2月撮影】
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• ヒノキの葉（裏）の拡大写真。気孔帯はY字形。【3月撮影】
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• 樹皮は死滅した組織の集まりで、長い時間をかけ剥がれ落ちるが、その剥がれ方は樹木の種類により特徴があります。
• スギもヒノキも樹皮の色は、下写真のように褐色ですが、 樹皮表面は生育環境等により灰色〜灰褐色〜緑がかった褐色と異なっています。
• 樹皮の単片で比較すると、スギの樹皮は細かく鱗片状に整然とした感じですが、ヒノキの樹皮は幅広長大で粗っぽい感じです。
• また両者の樹皮は縦に裂け帯状に剥げ易く、屋根葺きや壁材などに利用されてきました。
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• スギの樹皮【8月撮影】
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• スギの樹皮【4月撮影】
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• ヒノキの樹皮【2月撮影】
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• ヒノキの樹皮【5月撮影】

• スギやヒノキ、は雌雄同株に分類される植物です。　※参考）雌雄同株(ｼﾕｳﾄﾞｳｼｭ)：単性花をつける植物の中で、雌花と雄花が同一の株に咲く植物。
• スギやヒノキの雌花は一般的に球果（毬果）[きゅうか]と呼ばれますが、 正確には種子であり鱗状の部分は種皮が変化した種子鱗片です。
• スギやヒノキの雌花は、雄花に較べ目立たない存在で、特に初期の蕾の時には地味で、慣れないと見逃してしまいます。
• 球状に成長すると、球果（毬果）の名に相応しい形状で判別しやすくなります。 表面の色も最初は緑色ですが熟すと褐色になります。種子は鱗片の隙間から零れ落ちます。
• 花粉症の原因の一つとされるスギ花粉ですが、スギの雄花1個には約40万粒の花粉が入っているそうです。
• ヒノキ花粉の飛散は、スギ花粉に少し遅れて始まるようです。
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• スギの雄花（赤丸で囲んだ黄褐色の花序）と球果（白丸は前年の球果、黄丸は今年の雌花）。【12月1日撮影】
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• スギの雄花（赤丸で囲んだ黄褐色の花序）と球果（白丸が今年の球果、黄丸が前年の球果）。【12月23日撮影】
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• スギの雄花（赤丸で囲んだ褐色の花序）と昨年の球果（白丸）。【3月11日撮影】
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• スギの雄花（赤丸で囲んだ黄褐色の花序）と雌花（白丸）。【2月22日撮影】
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• スギの雄花。【3月3日撮影】
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• スギの雄花。【2月7日撮影】
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• スギの雌花。白丸で囲んだのが雌花で、未だ蕾状態。【2月11日撮影】
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• スギの雌花。白丸で囲んだのが雌花。周囲に沢山の雄花(茶色)が存在。【2月22日撮影】
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• スギの雌花。白丸で囲んだのが雌花。周囲に沢山の雄花(茶色)が存在。【3月3日撮影】
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• スギの雌花。白丸で囲んだのが雌花。先端が少し色づいている。【3月8日撮影】
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• スギの雌花。白丸で囲んだのが雌花。受粉後の未熟な球果。【5月1日撮影】
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• スギの雌花。白丸で囲んだのが雌花。受粉後の未熟な球果。【5月3日撮影】
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• スギの球果。成熟途中の球果。【9月10日撮影】
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• スギの球果。成熟途中の球果。【9月10日撮影】
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• スギの球果。撮影時の4月に写真のような球果がスギの幼木に付いていた。【4月1日撮影】
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• スギの球果。撮影時の3月に写真のような球果がスギの幼木に付いていた。【3月11日撮影】
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• スギの球果。前年の秋に熟した球果で、種子が残っている様子。【3月11日撮影】
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• スギの球果。前年の秋に熟した球果で、種子が残っている様子。【3月11日撮影】
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• スギの球果（白丸部分）。前年の秋に熟した球果で、種子が残っている様子。周囲に今年の雄花が存在。【3月11日撮影】
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• スギの球果。前年の秋に熟した球果で、種子が残っている様子。【3月30日撮影】
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• スギの球果。前年の秋に熟した球果。【5月19日撮影】
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• ヒノキの雄花。【3月23日撮影】
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• ヒノキの雄花。【3月23日撮影】
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• ヒノキの雄花。【3月27日撮影】
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• ヒノキの雄花。【3月27日撮影】
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• ヒノキの雄花。【3月27日撮影】
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• ヒノキの雌花（赤丸で囲んだ部分）。周囲に多数の雄花(褐色)が存在。【3月27日撮影】
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• ヒノキの雌花（赤丸で囲んだ部分）。周囲の黄丸部分(褐色)は雄花。【3月27日撮影】
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• ヒノキの球果（未熟）。【6月8日撮影】
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• ヒノキの球果（未熟）。【6月8日撮影】
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• ヒノキの球果。前年の秋に熟した球果。【2月1日撮影】

• 造林・人工林にスギやヒノキなどの針葉樹が多いのは、生育が早く真っ直ぐに伸び木材として利用しやすい為のようです。
• 造林では畑で苗木を育て（２〜４年）、その後山地に植樹します。 以下の写真例の幼木は、ほとんど種子から育った実生の幼木です。苔地が多いのは、 種子の発芽に必要な水分の存在が関係しているように思います。
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• スギの幼木（実生）。苔の上に落下した種子が発芽したもの。【2月21日撮影】
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• スギの幼木。植樹したと思われる杉。【3月27日撮影】
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• ヒノキの幼木（実生）。苔地に自生していた檜の若木。【3月11日撮影】
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• ヒノキの幼木（実生）。苔地に自生していた檜の若木。【3月11日撮影】

• 樹木の幹の切断面で、色が濃い中心部を赤身（心材）、色の薄い周辺部を白太（辺材）と呼びますが、 スギは中心部（赤身）と周辺部（白太）が色の濃さの違いが明瞭です。 一方、ヒノキは中心部と周辺部の色の差は、スギほど明瞭ではありません。
• スギの赤身部分の色合いは、焦げ茶〜赤黒い色合いまで様々です。 ヒノキの年輪の色合いは、切断時はピンク色ですが、段々と黄色みを帯びてきます。
• 中心部（赤身）と周辺部（白太）はそれぞれの特徴があり、材の強度という点では白太が赤身より強くなりますが、 耐久性という点では赤身の方が腐りにくく、腐朽菌や白蟻への抵抗性が強いと言えます。
• 一般的に、ヒノキはスギと較べて成長が遅いため、年輪の間隔が狭くなる特徴があります。
• スギやヒノキは年輪幅が等間隔の材を良質材として重宝され、造林では若木の時期に枝打ちという作業で成長を抑制します。 その後、間伐作業で間引きをし成長を促して、等間隔の年輪を有するように育てます。
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• スギの間伐材の年輪。【5月30日撮影】
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• スギの間伐材の年輪。【6月7日撮影】
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• ヒノキの間伐材の年輪。【3月19日撮影】
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• ヒノキの間伐材の年輪。【3月7日撮影】

• 今冬、町道傍に垂れ下がっている杉の枝の葉が黄色く色づいていたので、 枯れ始めているのかと思いながら、念のためにネットで検索してみました。
• すると、スギの特徴の一つとして、秋〜冬にかけ日光直射部分の針葉が黄褐色や赤褐色に変色する性質があるそうです。
• そして、暖かくなると再び緑色に戻ってしまうようです。
• 下写真の1枚目と2枚目は同じ杉の大木の枝葉（針葉）です。 3枚目の写真は、スギの変色現象を知った後に、別の場所で若い杉の木を眺めていて、偶然目に留まった変色した針葉です。
• 再び元の緑色に戻ることを確認したいと思っていますが、忘れそうです。
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• スギの変色現象。【12月5日撮影】
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• スギの変色現象。【12月5日撮影】
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• スギの変色現象。【2月7日撮影】

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